Diary
~風祭警部の事件簿~
あっという間に今年が半分、過ぎ去ってしまいました。
夏がもうすぐそこに顔を覗かせておりますが、皆様いかがお過ごしですか。
私はイタリアロケから帰国し、本日情報公開となりましたスペシャルドラマ、
『謎解きはディナーのあとでSpecial ~風祭警部の事件簿~』の撮影をしておりました。
タイトルの通り、今回は風祭警部が主役のスピンオフドラマでして
私、宝生麗子も特別出演という形で参加させて頂きました。
このシリーズの見どころである謎解き部分はもちろん、
過去のシリーズで詳しく描かれることのなかった、
風祭警部の生い立ち、プライベートな生活などが
今回たくさん描かれているところが大きな見どころだと思います。
私個人的には、椎名桔平さんが演じていらっしゃる風祭警部が大好きで
スピンオフ企画をぜひ作ってほしいと熱望し続けてきたので
念願叶って、そして自分自身も参加させていただけて、本当に嬉しい限りでした。
一足先に私はクランクアップいたしましたが、久しぶりに国立署の刑事が勢揃いし、
ホームに帰ってきたような、和やかで楽しい現場でした。
桔平さんのハイテンションな風祭警部のお芝居のオンパレードで、
現場のスタッフ、キャストの皆さんは毎日堪えきれずに笑っていました。例外なく私も…。
本当に楽しい現場でした。
この作品をもって、私は1年9ヶ月の宝生麗子役をオールアップ致しました。
櫻井さん、桔平さんと、楽しい時も、忙しくて大変な時も
朝から晩まで毎日撮影をご一緒してきたので、
苦楽を共にした仲間と別れてしまったような、そんな寂しい気持ちです。
もちろん、まだまだプロモーションでは皆様とお会いできますが、
こんなにも長い間、同じ現場で同じ仲間と、同じ役を演じたことはなかったので
終わってみて、こんな風に寂しくなるのは初めてでした。
しかしながらこのような寂しさも、偏に『謎解きはディナーのあとで』を愛し、
応援し続けてくださった作品のファンの皆様がいらっしゃってこそ感じられる気持ちです。
連続ドラマから、我々が演じたキャラクターを愛してくださった皆様、
毎回続編を、と希望してくださった沢山のファンの皆様、
皆様のおかげでこの作品がこんなにも成長することが出来ました。
たくさんの愛を本当にありがとうございました。
このSPドラマは、8月3日の『謎解きはディナーのあとで』の映画公開に先駆け、
8月2日(フジテレビ 21:00~)に放送されます。
このドラマの最後のシーンが、なんと映画の冒頭のシーンに繋がります。
映画をお楽しみいただくために、ぜひ、風祭警部の事件簿を先にご覧いただきたいと思います。
余談ですが、今回のSPドラマの「特別出演」という言葉を聞いて、
「特出…か。私ジェンヌさんみたいでかっこいいじゃない…!」と独り言した私です。
今回は、私の大事な特出デビューよ!少し先ですが、お見逃しなきよう…。
そういえば特出話のついでですが、似たようなエピソードを一つ思い出しました。
なんでもかんでも宝塚に結び付けて考えてしまうのが最近癖になってしまっていて
つい先週も母から、従姉妹と祖母が一緒に出かけたらしいという親戚話を聞いて
会話が噛み合わなくなるということがありました。
母:「いとこちゃん、おばあちゃんとお茶会いったらしいわよ」
私:「え!え!!!誰の?!」
母:「え?」
私:「誰の!?」
母:「…高島屋の近くらしいけど。」
私:「え?じゃなくて誰の!?」
母:「…?何が?」
私:「だからお茶会!誰のお茶会行ったん!?」
母:「あー、そっちね。(苦笑)」
…という。
母は私の従姉妹と祖母が茶道の「お茶会」に行ったということを話していたのに、
私は「お茶会」と呼ばれるジェンヌさんのファンクラブが主催する
ファンの集いのことだととっさに勘違いしてしまい、「あなた重症ね」と、母に言われてしまいました。
母が誘ってくれて観はじめたのに、いつのまにか母よりどっぷり浸かってしまっていたようです。
お茶会と言えば、私の祖母が過去にお茶を教えていた経験があり、茶道に精通しているので
私も幼いころにちょっと祖母から習ったことはありましたが…
早くお茶菓子食べたい!お茶飲みたい!点てる間待てない!というお転婆だった私は
そちらのお茶会は苦手でした。今思えばきちんと習っておけば良かったです。
でも近い将来、苦手意識を払拭するためにお茶会いこうと思います。(それは違う方のお茶会だ)
プライベートでは先日、雪組の「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」を観に行ってきました。
壮一帆様の大事な大事な大劇場のトップお披露目公演ということで
イタリアから帰国してすぐのお休みに全力で駆け付けました。
壮様の演じられたフェルゼン様は高貴で美しく、凛としていて、
マリーアントワネット王妃様への愛で満ち溢れた男性でした。
フェルゼン様のコスチュームが信じられない程お似合いで
長く男役を続けてこられたからこその確かな存在感、輝きを感じました。
本当に17年間続けて下さってありがとうございますと心底思いました。
壮様が真ん中で演じていらっしゃるお姿が大変に輝かしくて
ずっとそこにいらっしゃったかのような説得力がありました。
原作のベルサイユのばらを数時間の舞台の台本に集約していて
端折っているエピソードも多かったので、
ともすれば優柔不断、或いは冷淡なキャラクターに映ってしまう可能性のある
フェルゼンという役を、あまりに自然に、王妃への愛に溢れる誠実な貴族として
完璧に演じていらっしゃって、壮様の舞台人としての素晴らしさに胸を打たれました。
私のような者が言うのは大変おこがましいですが、
形式美と、魂から来る本物の、人間味のあるお芝居の
最高に美しいバランスの融合を魅せて頂いた気がしました。
雪組の男役の皆様の間を通って、黒燕尾に身を包んだ壮様が
ライトに照らされながら大階段を降りてこられた時に、
中日劇場のプレお披露目をしかと拝見しているにも関わらず、
感動でなぜか涙が出そうでした。
一年半ほどしか壮様を応援させて頂けなかった私でさえこんなにも感極まっているのだから、
下級生の頃から応援していらっしゃるファンの方はきっと号泣されるのだろうな、と思い
周りを見渡したらやはり泣いていらっしゃるファンの方を見つけ
「そうですよね。良かったですよね…!」と密かに握手を交わした気持ちでした。
壮様がトップになられた感動をファンの方と共感できて、宝塚って素敵な場所だなと思いました。
壮様、まっつ様(未涼亜希様)、ちぎ様(早霧せいな様)のお三方の
美しすぎる並びを観られたのもまた嬉しかったです。
ちぎ様の美しく凛々しいオスカルと、まっつ様の熱い包容力のあるアンドレはもちろん
壮様率いる雪組の皆さんお一人お一人が本当に素敵でした。
スカイステージとおとめのおかげで下級生の方まで認識できたので良かったです。
偶然にもまっつ様のお誕生日だったことも知り、まっつ様には少し運命を感じました。
実はこの日は真矢みきさんと観劇とお食事をご一緒させていただいたのですが
とても美しく嫋やかで、知的で、お心遣いが細やかで。
みきさんて本当に素敵な女性だなぁとつくづく思いました。
女性らしいのにさっぱりとしていらっしゃって、周りが絶対に笑顔になってしまう
ユーモアのあるお話をされる方で、絶対に人に気を使わせない自然さや
サラサラと書かれる文字の美しさまで、みきさんのすべてが憧れです。
いつかみきさんのような女性になりたいなぁとお別れした後しみじみ思いました。
美しいお方と美しい舞台を観劇。なんとも贅沢な一日でした。
私は来月早々に新しい作品にクランクインします。
みきさんや雪組の皆様から頂いた幸せを胸に、撮影を頑張りたいと思います。
写真はイタリアロケで撮ってきたものです。