Diary
映画「ナイトフラワー」

この度、内田英二監督が原案・脚本・監督を手がける映画『ナイトフラワー』に主演します。
今回私は、2人の子ども育てるシングルマザーの永島夏希という役を演じます。
脚本を読み、苦しい生活の中で二人の子供を育てる夏希が、子供たちの夢を叶えるために危険な仕事に手を出してしまう場面に打たれたような衝撃を受けました。
夏希は自分ではどうにもならない状況の中で、子どもを生かしていくことに一生懸命です。
飢えさせないために、恥をかかせないために、生活費を手に入れるために、ドラッグを密売するという決して越えてはならない一線を越えてしまいますが、果たしてそれは悪なのか、罪なのか、と考えてしまいました。
親として、子どもを守るということ。生かすということ。人が社会で命懸けで生きることの現実の厳しさを目の当たりにし、言葉を失ってしまいました。
一方で、厳しい生活の中で、夏希や子どもたちが楽園を見つけた一瞬の幸せ、煌めきが眩しく、この家族に温かい光が差して良かったと思いました。
苦しい状況の中でも、子どもたちの幸せ、子どもたちの笑顔を1番に考え、己が出し得る限りのエネルギーを子どものために発する。
大変でも明るさやユーモアを忘れない。
ドラッグの密売は正しいことではありませんが、子どものために全てを投げ打ってでも、という考え方に強く惹かれました。
夏希は、誰か周りに支えてくれる人、助けてくれる人がいれば道を踏み外すことはなかった人です。
家庭に恵まれず、社会の救いの手が行き届かないという状況で、必死にもがき、生きようとします。子どもを守りたいという母の強い想い、腐った世界でもなんとか前向きに生きようとする泥臭さを、見守っていただけたら幸いです。
映画「ナイトフラワー」は11月28日に全国公開ですので、ぜひ楽しみにしていてください。
https://movies.shochiku.co.jp/nightflower/